虫歯は早めの対処が大切です
虫歯はお口のトラブルの代表的な症状です。
「痛みが出たら歯医者に行く」と考えている方も多いと思いますが、実は痛みを感じるほどの虫歯はかなり症状が進行している状態です。
そこまで虫歯が深刻化してしまっていると歯を抜かなければいけない場合もあるため、症状の早期発見・治療がとても重要です。
大切な歯を失う前に適切な処置をおこなうとともに、虫歯を引き起こさないための予防をしていきましょう。
こちらでは虫歯の特徴や柏などがや歯科クリニックでおこなっている虫歯治療の内容について詳しくご紹介しています。
目次
こんなお悩みありませんか?
- 虫歯を治療したい
- 虫歯が痛くてすぐになんとかしたい
- 虫歯の痛みの緩和方法を知りたい
- 虫歯の治療方法について知りたい
- 歯磨きしているのに虫歯になってしまう
- 虫歯になりやすいため対策をしたい
虫歯の原因と症状
虫歯は初期の段階では症状が分かりにくく、自覚症状があまりないといった特徴があります。
痛みが出た時には、歯が溶けて神経の近くまで進行していることから、さまざまな痛みを引き起こしたり、感染していたりとかなり進行している可能性が高いです。
虫歯の進行を止めるためには、早期発見・早期治療が重要であるとともに、症状を引き起こさないようにしていきましょう。
こちらでは、虫歯の原因と症状についてご紹介しています。
虫歯の原因
虫歯の発生には「脱灰」と「再石灰」の2つが大きく関係しています。
まずはこの脱灰と再石灰化について説明します。
●脱灰
脱灰は一言でいうと「歯を溶かす」現象です。
どんな方のお口でも虫歯菌が生息しています。
その虫歯菌は、砂糖や炭水化物を原料にしてプラークと呼ばれる水に溶けない物質を生成します。
プラークは虫歯菌が増殖しやすい環境で、菌が増えづづけると酸をつくり出します。
その酸が歯に付着しエナメル質からカルシウムやリンを溶かし出すことを脱灰といいます。
●再石灰化
再石灰化は脱灰から「歯を守る」ための現象で、唾液によって起こる自然治癒のメカニズムです。
唾液が脱灰によって溶け出したカルシウムやリンを再び歯に取り込み修復していくことです。
この「脱灰」と「再石灰化」のバランスが保たれていると虫歯は発生しないのですが、脱灰が優位になることで虫歯を引き起こします。
甘いものをだらだら摂取したり、過剰にとったりすると菌の働きが高まり、脱灰を促進させてしまいます。
虫歯の症状
虫歯の症状には段階があります。
早期に虫歯を治療するためにも症状の特徴を把握しておきましょう。
●CO 要観察歯
虫歯ではありませんが、虫歯の初期の症状が疑われる状態です。
歯のくぼみへ褐色の着色が起こることや、歯の表面が白濁した色味に変わったりがざらざらしたりといった特徴が挙げられます。
●Ⅽ1 初期の虫歯
歯の表面のエナメル質がわずかに溶けて穴があいている状態です。
まだ、痛みやしみるといった症状はみられません。
C1の段階を定期検診で発見した場合には早期に対応できます。
正しい歯磨きやフッ素塗布などで歯の石灰化を促せば治癒できるケースもあります。
●C2 歯の内部まで進行した虫歯
エナメル質の内側になる象牙質にまで進行した状態です。
冷たいものがしみるといった特徴が挙げられます。
虫歯部分を削り、詰め物や被せ物をする治療をおこないます。
●C3 神経まで進行した虫歯
虫歯が歯の神経にまで達した状態です。
冷たいものがしみたり噛んだ時に痛みがあらわれたりといった症状が加わり、痛み方も激しくなります。
神経の処置をおこない、被せ物で治します。
●C4 歯質が失われた虫歯
歯の大部分がなくなり、虫歯が根まで達した状態です。
神経が死んで、一時的に痛みがなくなりますが、歯の根の先に膿が溜まることで激しい痛みが伴います。
虫歯の治療について
虫歯は脱灰と再石灰化のバランスが崩れて、脱灰が優勢になることで引き起る症状です。
症状ごとによっておこなうべき治療内容が異なり、早期に発見できれば治療の時間も費用も抑えられますが、症状が進んでいると長い時間治療に費やしてしまいます。
こちらでは、虫歯の程度によっておこなう治療内容について詳しくご紹介していきます。
痛みが強くない場合
痛みが強くない小さな虫歯の場合には、次のような治療で対応していきます。
●フッ素塗布
フッ素は、再石灰化の促進・歯質の強化・酸の生成の抑制などの効果が期待できます。
初期の虫歯であれば自然治癒で症状が回復することもあります。
●丁寧な歯磨き
どんな人でも普段の歯磨きだけでは磨き残しがあるといわれており、その磨き残しが蓄積し、虫歯を深刻化させてしまうことがあります。
歯医者のプロのによる丁寧な歯磨き・クリーニングによって口腔内の環境を整えていきます。
●定期検診
フッ素塗布やプロのケアで初期治療を終えた後は、定期的に経過の観察をおこなっていきます。
●詰め物
フッ素塗布やプロのケアのみでは虫歯の改善が難しい場合、虫歯部分を削り歯科用プラスチックのレジンを詰めます。
初期段階であれば治療回数も歯を削る量も少なく済み、白い詰め物であるためまわりの歯のなじみやすいです。
レジンの中でも保険内と自費から種類を選ぶことができます。
保険内のレジンであれば、費用を抑えることができますが、時間経過によって変色がしやすい特徴があります。
自費のレジンであれば、費用は保険と比べ高くなりますが、より自分の歯の色と調和した物を選べることができるとともに変色しにくいといった特徴があります。
【治療にかかる時間】
痛みが強くない虫歯の治療では、基本的に数十分程度で1回で終わることがほとんどです。
虫歯に痛みがともなう場合
虫歯がある程度進行して象牙質まで達している場合には、レジンの詰め物だけでは対応できません。
その場合、次のようにして治療をおこないます。
●詰め物
まず局所麻酔をおこない、患者さまに治療中の不快感を与えないようにします。
その上で、虫歯部分を削り歯の形に合わせて型を取り、部分的な詰め物を作成します。
●神経の治療
虫歯が神経にまで達している場合には、神経に対しての治療もおこないます。
歯の根っこの部分を綺麗に消毒した後、その部分に薬剤をつめて被せ物の型どりをします。
この場合、部分的ではなく歯全体的な被せ物になります。
被せ物ができあがるまでに時間がかかり、できあがったら噛み合わせなどに問題がないかチェックしていきます。
麻酔が切れた後は、歯が浮いた感じがして噛むと痛みが出ることがあります。
そのため、麻酔が切れる前に痛み止めを服用して、食事は反対側で噛んでいただくよう患者さまにお伝えしています。
【治療にかかる時間】
歯を削った後に型どりをおこなうため、30分~1時間程度の時間を要します。
被せ物ができるまでの期間はおおよそ1週間となります。
抜歯が必要な場合
虫歯菌が歯の根の深い部分まで達している場合には、残念ながら歯を抜かなければいけません。
この場合、感染している部分を完全に除去すると、被せ物やその土台を支える歯がなくなってしまいます。
もし、感染している部分を残して治療したとしても、悪くなった土台に支えられている歯はすぐに痛みや不具合を起こしてしまいます。
トラブルなく快適に食事をするためには感染している歯を抜いてしまって、その部分を補う治療をする必要があります。
歯がなくなった部分を放置すると、隣の歯が斜めに動いてしまったり、かみ合わせの歯が伸びてきたりして歯並びに影響を及ぼしてしまうため、早めの治療が必要です。
歯を抜いた後の治療としては次のものが挙げられます。
・インプラント
・ブリッジ
・入れ歯
など
虫歯の治療後について
治療終わりがスタートです
虫歯の治療が終わり痛みや腫れがなくなったからと安心する方もいるかと思います。
しかし、虫歯で削った歯は治療を施していない健康な歯よりも虫歯になるリスクが高いといわれています。
これは、虫歯を削った後に詰め物・被せ物をおこなうと月日の経過によって、設置部分との境目に段差が生じることがあります。
その境目部分に虫歯菌が住み着き、再び虫歯が起こりやすくなるということです。
痛みが出てからの治療は歯を削る量が多くなったり、治療の回数が増えたりすることにより最終的にその歯の寿命も減らすことにつながります。
そのため痛みが出る前に歯科医院に通うことを習慣化し、虫歯になりにくい環境を目指していくことが大切です。
よくある質問
だ液で虫歯のなりやすさが違うと聞いたのですが…。